2024年11月16日土曜日

岩﨑初ソロのご報告

大変ご無沙汰しております。数々の雨予報に負けじと晴れに導き合宿を成立させた、とてつもない晴れ男(ガチ)修士2年の岩﨑です。

去る1110日に初ソロフライトに出させていただきました。初ソロとその他諸々の報告をさせていただいただきます。

20232月ごろ、某道路に凍結防止剤をまき散らしつつ大学院入試と卒業論文の執筆をなんとか片付けて修士課程に進んだ私は航空部の合宿と研究を両立するつもりでした。しかし研究に私生活を破壊され研究室に寝泊まりする日々が始まってしまったため、航空部はしばらくお休みしていました。同期の若井は研究室の先生にヘイトを向けられない程度に研究をこなしつつ、教官になるために教証合宿に行ってとてつもない量の勉強をしていました。努力をあまり表に出さずに頑張る若井はほんとにかっこいいですね。WANIMAが大好きであることをもう少し隠すとモテるといつも思っています。


学会発表で沖縄に行ったときの美ら海水族館

さて、そんな私も修士2年生の7月ごろには修士論文の執筆や学会発表の見通しが立ち余裕ができたので、8月大工KG大野合宿から合宿に復帰しています。久しぶりの合宿で格納庫から大野の宿舎までの道や索付けなど色々忘れているのではないかとチョット心配していましたが、以外と体が覚えていて安心しました。復帰1発目のフライトは教官になった若井教官とのフライトでした。直線滑空もまともにできないフライトでしたが、飛ぶのはやっぱり楽しいなあと思ったのを覚えています。復帰時は総発数50発程度でしたが、夏休みの合宿に参加すると発数がたまり、10月大南神木曽川合宿前時点で65発となっていました。

もうそろそろソロ出たいなあと思って臨んだ大南神、訓練日3日目で教官からいい感じやね~という評価をいただき、運用限界と位置不明時の目標物の2項目をその場で埋めてチェックフライトに出発しようとしていたところ、背風でピス交となり初ソロはお預けとなってしまいました。わんちゃん70発ピッタリで初ソロに出れそうだったので、これは日頃の行いのせいだなと思いましたね。その日以降大学前の信号はできる限り守るようにしています。

次こそはソロに出るぞ~!と覚悟を決めて挑んだ11月大工名工公立大野合宿、実は訓練日2日目である1110日は私の24歳の誕生日でした。誕生日に初ソロ出れたらカッケエなあとぼんやり思いつつ大野に向かいました。訓練日初日、ぼちぼち固まっていたフレアが上手くいかないフライトが続いてしまいました。ずっとイメトレしていたのに~と焦りが出てきそうになるのを抑えウィンチ側に向かい、航空部同期の京大坂本にフライトのことを相談しつつウィンチ養成してもらいました。院生になると合宿に来る航空部同期がほぼ居ないのですが、ウィンチマンとして久々に来てくれた坂本と色々話せて楽しかったです。訓練が終わりドンファン池田温泉の大野満喫コンボを久しぶりにキメました。もちろん池田温泉の滑り台も滑り、周りの子供たちに24歳になる“大人”の格の違いを見せつけることができました。


坂本とウィンチ養成デート中

しっかりリフレッシュして迎えた誕生日、フライト1発目は辻埜教官でした。初日にあれだけ反省したフレアが浮いてしまい微妙に決まらず、あとちょっとでソロやなあとなりました。機械的に操縦桿を引いてるんちゃうかとコメントいただき、頭ではわかってるんだけどな~と自分自身に立腹しつつ猛省しました。その後、30GCの整備士として大野入りしていた北教官にフレアが上手くいかないこと相談していた瞬間自分の頭の中にカットインが入り、今合宿では「ピスト横で停止しないと迷惑かけるな~」と変に気を遣っていたことに気づきました。自分の長所?である図太さを失っていましたね。“ロングしてもいいからダイブを開きつつ沈下を止めるためにアップをとる。”当たり前のことですが、改めて意識して2発目に臨みました。2発目は松村教官とのフライトで、大方ええ感じとコメントいただき次のチェックフライトに臨みました。チェックは北教官とのフライトでした。搭乗準備を終え、上空のクリア確認を終えてサムズアップをしようとしたところ、北教官にもうちょい待とか~と言われました。上空にいる30GCは明らかにクリアなのに待つということはとダミーの可能性が頭によぎり少しにやけてしまいました。案の定ダミーブレイクで離脱高度は220mで場周に入りました。少しショート気味でしたがフレアも決まり、ソロOKが出ました。

いざ初ソロとなると緊張するものかと思いましたが、以外と緊張せずに最近聴いている藤井風のdamnを鼻歌で歌いながら搭乗準備をしました。いつも通り出発し、いつも通り離脱して右旋回しました。後席から右旋回します~の返事がなく、以外とソロってさみしいなあと思いました。普通に旋転し普通に場周無線を入れて普通に着陸しました。第4旋回がオーバーシュートになりそうなのをバンク角深くして軸線合わせしたことが反省点ですが、過ぎてみると後席に人が乗っていない以外何も変わらないフライトであまり実感が湧かなかったです。みんなからおめでとう!と言ってもらえてやっと実感が湧きうれしかったです。現役ではない修士2年生ですが、係や知識、LINEノートレースで絶対に勝てるノウハウなど、何かしらの形で頂いた発数分を現役ちゃんたちに還元して、普通に飛ぶことを確実に固めつつ、技量を上げてライセンス取得したいですね。いつか鳥人間で散々お世話になった佐々木さんと飛んでボロクソにコメントしていただくことを目標に頑張っていこうと思います。


追伸 

就職先が愛知県に決定したので、OGCに入会しようと思っています。また、学生のうちにウィンチマンの認定頂くことを目指しています。ウィンチマンの皆さん、養成よろしくお願いします!!


2024年8月22日木曜日

8月 阪阪阪木曽川合宿

こんにちは 大工大航空部の新見です。

「夏合宿全参した者正直に手を挙げよ」という主将の連絡に正直に手を挙げると夏合宿のブログを全て任されてしまいました。

今回は8月10日~16日まで木曽川滑空場にて実施した大阪工業大学、大阪大学、大阪公立大学の3校合同合宿の活動報告をさせていただきます。

入り日の夕方、名古屋上空には夏を感じる雲が。
1週間合宿と積乱雲、夏を感じますね。

合宿初日から私はASK23を教官に見守られながら機体を組みました。
今合宿では阪大生の21係試験を控えていたため、今合宿では21を組むことさえ難しいかもしれないと思っており、ASK21係試験を受けることができるとは思ってもいませんでした。。
1回生も係養成に入ってどんどん仕事を覚えている姿が上回生としてはうれしいです!

1回生の後席はできるだけM2の若井教官が担当しました。
私のフライトはというと横風4m/程度の風で初めて一人で横風着陸をしました。思っていたより良い着陸ができたのでほっとしました。
3rdソロは今までで1番良いフライトができ自分として自信につながったと思いきや4thでストールランディングをうまくできませんでした。心を改め頑張ります。

昼休みや休憩時には1回生と若井教官がテントの下で一緒に休んでいました(笑)
写真は若井さんを囲む1回生です。


宿舎では私の横にM1 岩崎さんが就寝前に暗闇の中リトマンになるために索修理を頑張っていたのが記憶に残っています。

今合宿は以下のような非常に成果の多い合宿となりました。

   1回 井上、松本 独り立ち!!
   2回 川口 独り立ち!
   2回 新見 3rd、4thソロ!、21係認定試験合格!
   3回 森谷 3rd、4thソロ!!
   M1   岩崎 リトマン認定!!












   

2024年8月15日木曜日

8月 大工KG大野合宿

こんにちは 大工大航空部 2回 新見です。
前回の投稿に引き続きブログを書かせていただきます。

8月 大工KG大野合宿についての活動報告をさせていただきます。
期末試験も終わり本格的に合宿シーズンに入りました。
部員の試験の出来はどうだったのでしょうか。気になりますね。

さて、大工生は久しぶりに108との再会を果たしました。
しばらく会わない間にきれいになったと聞いていましたがほんとにきれいになってました。
うちのアイドルが戻ってきてくれてうれしい限りです。

今合宿は上回生と1回生の比率がなんと1:1という何とも珍しい合宿となりました。
今合宿は9名の1回生が参加しとても活気のある1回生ズに驚きです!!

今合宿の成果としましては
3回 森谷さんが2nd ソロに出ました!


昨年の12月に1st ソロに出て以降なかなか出ることができませんでしたがついに壁を乗り超えました!!今合宿のピストも務めながらソロにも出てさすがすぎます。
安定の笑顔と青色のつなぎが黄色の108によく似合っています。


午後からは南風の影響でピス交しました。
今合宿から久しぶりにM2 岩崎さんが1年半ぶりに合宿に復帰しました。
リト養成に入り1人引きをしてくださっています。
このままリトリブ係、21係、ウインチ係の認定をもらう予定だそうで、、
急に合宿に戻ってきて卒業するまでにソロに出るらしいので楽しみです!
同期の若井教官と同乗し大野の空を楽しんでくれたと思います。
写真は最終発航で出発前の108に乗るM2の岩崎さんと若井教官です。


合宿2日目、アクシデント発生!!!
昼休憩中、買い出しにいこうとしたときフロントガラスに雨を感知、急遽RWに向かいました。
実はこの時大野町上空にものすごい雨雲が発達していたのです。
雨を感知して1分後には大きな雨粒で夕立のような雨が降り始め、機体を守るためにターポリンをかけるなどの処置を施しました。
しかしながら、アステアにはターポリンがなくダイブブレーキと静圧孔を守ることで精一杯。部員は無事全身びしょ濡れ。すまないアステア。
さっきまで晴れていたのに突然の豪雨とは。

雨から愛機アステア守ることができず抱きしめるM1 重松



雨雲が過ぎ去った後は機体を乾かしフライトを再開しました。
ソロやM2の先輩が合宿に帰ってくるなどうれしいイベントもこともありましたがどんな時も観天望気が大事ということが身に染みた合宿でした。


2024年7月8日月曜日

7月 大工京大木曽川合宿

こんにちは 大工大航空部 2回 新見です。

初めてブログを書かせていただきます。
ブログの更新が止まっており大変申し訳ございません。

7月大工京大木曽川合宿、私は初めてピストを務めることとなりましたが週間天気予報は合宿3日前まで雨の模様。
直前まで合宿ができるのか判断がつきませんでした。
もし直前で中止になったらどうしよう。。そんなことを考えあらかじめお弁当はキャンセル。
しかしながら、天気は直前までわからないもので合宿入り日は38度の猛暑。。。
湿度も高く急に夏を感じました。(これを書いているのは9月でもう夏は終わりかけていますが。)

今年の京大1回生のつなぎも青色ということでRWでは青がいつもより多い気がしました。

JA2299、JA2333、JA02ED(京大Discus)の3機での運航
OBの藤本さんも合宿に参加いただき後席は同期でM2の若井教官を希望
同期で空を飛ぶ先輩方はとても楽しそうで見ていてとても誇らしかったです!
また若井教官には1回生の後席を中心にたくさんフライトしていただきました。


私事ではありますが、1st ソロに出させていただきました!!1st ソロ 大工生と
1年生が終わったころには80発以上飛んでいたにもかかわらずなかなかソロに出ることができず数か月悩む時期がありました。ですが何とか一人で空を飛ぶことができました。
チェックフライトも自分としてはソロに出られるフライトではないと思っていましたが、
2回連続で搭乗したとき「もしかしてこれダミーか?」と心の中では感じていました。
予想的中、180mほどで切られました。
久しぶりにサブGを感じ地平線を合わせてライトターン
「299離脱200m」と場周無線をいれ90km/hに。
ソロのタイミングは急に来るというのはこういうことなのでしょうか。

ちょっと脱線して
実は、、
JA2299とは冬の間大野にいたため乗ってはいましたがこの機体重量重心位置がかなり狭く設定してあることからヘビー級の私と乗れる教官が限られるのです。勝手に相性が悪い機体だと思っていました。
冬と違い服を着込むこともなくなったため少し減量したか(してない)と思わせるように一緒に乗れる教官が増えました。これもチェックしていただける教官が増えたということでソロに近づいた一つの要因なんですかね。


話を戻してフライトの感想といたしましては、搭乗前から着陸するまで非常に緊張しました。。。
生きて帰ってくることだけを考えて翼端に向けてサムズアップ👍
初期上昇時すぐに機体が離陸し離脱後はいつもより地平線が高い位置にあったからか速度が抜けがちになってしまい「速度抜けてるぞ!」とコックピットで一人でぶつぶつ言いながら飛んでました。(笑)
少し機体が軽いような気もしました。
何とか一人で生きて帰ってこれたことに安堵しています。



    

多くの1回生が合宿に参加してくれてとてもうれしいです。
1回中尾がRWで蝶と仲良くなっていました。

今合宿には九州工業大学の田中教官にも合宿でご指導いただきました!
ありがとうございました!
最後に、サブピストの京大fkoさんには何から何までサポートしていただきありがとうございました。

















2024年3月27日水曜日

卒業によせて 2024

本ブログをご覧のみなさん、こんにちは。

(まだ一応)現役4回の重松です。

もはや何カ月更新してないんだって感じのこのブログですが、2024年3月22日に行われた2023年度卒業式の様子をお伝えします。

本年度は学部4回の重松、由良と大学院2回の渡邉(ドラさん)が卒業を迎えました。

由良、渡邉は就職、重松は大学院に進学します。

わが物顔で写っている4回石田はもう一年、4回生を頑張るみたいです…

左から由良、石田、重松、渡邉

思い出たくさん 格納庫で

(自分で書くのもなんですが)卒業おめでとう!


以下、読みたい人だけ



卒業を迎えるにあたって私、重松が4年間の航空部生活で思ったこと、感じたことをつらつらとしたためさせていただきます。

 

さて、思い返せば4年前の2020年の春、僕はこの大学に入学しました。

皆さんご存じの通り、当時は新型コロナウイルスが流行し始めた頃。

4月に入学した僕らの代は最初からオンライン授業で、大学に赴くのは月に1,2回程度。

無論部活も活動制限となり、僕らが本格的に合宿をすることができるようになるのは2回生の秋頃でした。この時点で総発数は20発程度。今の航空部では考えられませんね。だからこそ今の12年生たちの躍進(入部1年で初ソロ達成など)は凄まじく思うと共に、若干のジェラシーもどこか感じてしまいます。

 

3年生で引き継いだ幹部も、2年間の小休止を挟んだ反動でやることは山積み。

特に44年ぶりの部室、格納庫の引っ越しや車両関係の手続きには大変頭を悩まされました。

しかしながら若井さんをはじめとする先輩方や共に幹部同士として支えあった同期の由良、石田、元気いっぱいの後輩たちに支えられ、この年は全国大会を筆頭として競技会や大工アステア(JA2236)の12年ぶり復活、その他の面においても多くの成果を挙げられました。大変な時期でありつつも、充実した日々であったといま、思います。

 


4年目も様々なことに悩まされつつも、気が付けばもう別れの春。

共に歩んできた同期の由良、敬愛する先輩である渡邉(ドラさん)が大学を去ります。

彼らがいなくなる実感はまだまだ湧かず、信じられませんが時折心の奥底を突く寂しさは、やはりその事実を突き付けて来ます。

 

過ぎ去りし日々に思いを馳せつつ、去り行く二人、そして大工大航空部に輝かしい明日が待っていることを祈って。心より愛をこめてサムズアップ👍



以下、さらに自己満足ゾーン


いつからだったか とある機体に恋をした。

そう、振り返ると僕の航空部人生はとある機体、

大工アステア(JA2236)共に歩んだ日々だった。

そんな日々を少し振り返ってみようと思う。

僕が入部した時、アステアはあのジメッたい、埃くさい格納庫(旧)の奥に

トレーラーに収められてただ、静かに眠っていた。

だから最初の印象は、ディスカスや21に比べて小綺麗なトレーラーに入っている機体。 

アステアは年に1,2回トレーラー外に出るか、といった程度で

僕が初めて機体を見たのは2回生になってから。

初めて会った時に、一目惚れ… なんてことは無く、特段印象は持っていなかったと思う。

それでも、時が経ち気がつくと好きになっていた。

だから何をきっかけに好きになったか、なんてことは毛頭分からない。



時は経ち僕は3回生、そして主将になってしまう。 アステアへの思いはさらに増すばかり。

どうしたかというと、主将として(勿論?)アステアの復活を目標の一つとした。

正直職権濫用だったような気もするが、この機会を逃すともう2度とこの機体は飛べない、

そんな予感が当時心の中を駆け巡っていた。

実際、最初は部内でも冗談めいた話でしかなかったと思う。当時は乗れる人もいない、

単座機はより性能の良いディスカスがあるし、お金だってかかる。

それでもコツコツと準備を続けると一歩ずつ近づくもの。あんなことやこんなこと

(挙げるとキリないかも)…色んなトラブルや障害が立ちはだかり、

心が折れそうになるも、部内の先輩や同期、後輩たち、

そして教官や整備士をはじめとする

OBの方々に多大な支援をいただき、一つ一つを乗り越えた。

耐検直前のOB会で、アステアを復活させる報告をした際、アステアを導入した世代の

OBの方々に嬉しいお声をたくさんいただいたことを覚えている。

当時は大学からの支援も今ほどなく、部員総出でアルバイトをしてアステアを

購入したとのことで、その思い入れの深さは想像に難くない。

また、2010年頃にアステアが眠りについた後、

これまで幾度か復活させようとしたものの、断念してきたとも聞いた。

僕だけでない、様々な人の思いを乗せたこの翼を必ずやそらに昇らせねばならぬ

と深く心に刻んだ。


そして2022年11月、

木曽川にて行った大工単独合宿にてついに耐検フライトを迎えることとなる。

当日、機体を組み上げ計測などを終え、ついに発航順にラインナップ。

奇しくも後ろに並ぶは同じ塗装の大工ディスカス。

もうこの時点で涙は堪えきれていなかった。索が付き、動き出す機体。

テールがスキッドだから、草の擦れる音がよく響いた。緊張はピークを迎える。

「出発、出発ー!」 いつもの出発コールと共に加速しふわりと浮き上がるアステア。

WTならではの急上昇は青い空によく映え、まさに夢に描いた情景が眼前に広がった。

ついに夢が実現したんだ。機体が降りてきたあとも、しばらくは信じられなかった。

耐検フライト後、何発か飛ぶ姿を眺めやはりこれは現実なのだと

受け入れることができるようになって来ると共に、喜びが込み上げてきた。

僕の航空部人生の中で、最も思い入れの深い日の一つであることは間違いなく、

一生忘れないな(そのあと高熱出してぶっ倒れて大阪送りにされることまで!)。



さて、また時は過ぎ2023年3月。

全国大会も終わり年度内最後の合宿。

当時の4年生の先輩たちがアステア以降を目指すと共に、僕自身は初ソロを目指していた。

チェックシートも、発数も充足した2月の合宿では満足のいくフライトができず、

初ソロはお預けとされた。今思うと当時は初ソロに向けて意気込み過ぎ、考え過ぎであった。

本合宿でも変わらずそのまま、フライトは相変わらず調和のとれていないものだった。

しかし、とある日のアステアの朝点中。ブレーキチェックをするとブレーキワイヤーを

止める金具が弾け飛んだ。ブレーキワイヤーは機体の奥まで引っ込んでしまい、

これを直すのに2時間を要した。

ずっとワイヤーを直す作業にかかっていた僕は、フライトのことなど

すっかり頭から抜け落ちている最中、教官から「飛ぶぞ!!」と言われ108に飛び乗った。

こんな急に乗って飛んでも無茶苦茶になるだけ…かと思いきや、

無駄な考えが綺麗さっぱり無くなり久しぶりに会心の出来のフライト。

そのまま2発目、ダミーブレイク。

気がつけば108の機内には前席の僕1人のみ、空の上。初ソロ達成。

煩悩を吹き飛ばし、僕を初ソロに導いたのはアステアだったのだ(恩人?恩機と呼ぶべきか?)。

また、その合宿では2人の先輩がアステア搭乗を果たした。

学生としては復活後初のこと。

耐検を通して復活させて、自分の役目は果たしたと思っていた僕に、

必ずアステアに乗るという決意が芽生えた。



またまた時は過ぎ2023年11月。

2ヶ月間合宿ができないなどのトラブルを抜け、

大野での合宿のこと。なんとかアステア搭乗経歴

(総発数150発,ソロ15発)を充足させ臨んだ合宿。

21,23でそれぞれソロに出てから教官に「アステア、乗ってこい」と声をいただき、

嬉しさのあまり飛び跳ねるように機体に駆け寄った。

初めての機体、クセがあってディスカスよりも操縦しにくいという話はかねがね

聞いていたので入念にシート慣熟。

まだ飛べないのか?とピストに急かされるほどの始末であったが、

正直この時は感情の高まりを抑えるのに必死で飛べる状態ではなかった。

脳裏には航空部人生の走馬灯が走り、目頭は熱くなっていく。

なんとか抑えきり、ラインナップ。初の白ヒューズに少し怯えながら昇っていく。

ウインチ曳航のGがかかれば、瞬時に脳はフライトモードになるのは不思議なもので、

気がつけば僕らは空にいた。

いつもより敏感なピッチに少し手間取りながらもトリムセット。

右手にあるレバーを引き、「大工アステア、ギアアップロック」と報告。

風切り音がパタリと少なくなり、スケールが±2までしかないバリオメーターの針が

0.1,2ほどマイナスから0に近づいた。込み上げてくる実感、達成感に思わず声をあげる。

しかしながら条件があるわけでもなく、楽しい時間はすぐ終わり。

バッタフライトであった。それでも僕にとっては一生忘れないフライトである。


そんなこんなで2024年の春、

今では他大の学生、練許生でもアステア搭乗達成者が数人出てきている。

乗れる人間がいれば極力持って行き、大工生は取り回しにも慣れてきた。

僕自身も最初は2時間かけた機体組みは、今や十数分あれば終わらせられる。

後輩にも組める人間が出てきて、より現実的な運用ができるようになってきた。

この大工アステアという機体がおり、飛ぶことが日常となり始めている。



後輩たちは

「アステア、次の合宿にもってきましょう!」

「いつかアステアに乗って、ディスカスにも乗ります!」と言う。

この大工アステアという機体が、彼らの、大工大航空部の日常に溶け込んでいく。

そんなことが僕にとっては一番嬉しい。

性能はそんなに良くない。取り回しだって面倒なことが多い。

何より古い機体だし、末長くとは言えないかもしれない。

それでもこの機体が、ある限りの愛を注がれ続け、空を飛び回ることを切に願っている。


2023年3月22日水曜日

ミツル初ソロ

こんにちは 大工大航空部の渡邊です

この度、2月24日に初ソロに出させていただいたので報告させていただきます。

入りの時点で発数は70、チェックシートも全て埋まっているいと外堀は完璧でしたが、バタバタとしていて気づいたら合宿の入り日と、心もイメージも準備できていませんでした。
ということで寝落ちするまでイメージフライトしたのですが、最初の方しか憶えていません😅

そして翌朝、いざチェックフライトへ
初めての山田教官とのフライトでしたが、昨晩のイメージフライトのおかげか1週間ぶりのフライトは自分でも驚くほどに決まり課題だったフレアもまあまあ決まりダブルチェックへ進みました。

次のフライトはダミーブレイク。しかも予定高度まで教えて下さる大盤振る舞い。ありがたいことに心の準備はしっかり出来ました。いざ、いつも通り曳航されていると、予告通り300mで離脱。すぐに過去一意味のわからないタイミングで場周コール。何故かはわかりません。そしてとりあえず地平線だけ合わせてチェックポイントへ。そして無事に少しロングしながら着陸。渡辺教官より“行ってもいいけど、接地の時の姿勢気をつけて”とあっさり初ソロが決まりました。

ということで機内点検を進めますが、いつまでたっても教官が乗り込みに来ません⁉︎“あ、いないんだった”と気づき、キャノピーを閉めようとした時に出てきた言葉はなんと“キャノピーを閉めてよろしいでしょうか?”でした。誰に対してなんですかね?もうアホの極みです😅前合宿で索切れが多かったとのことでいつもより入念にクリア・風向風速・索切れ時の対処を確認してから出発しゅっぱーつ。エアボーン時の姿勢をやらかしながら上昇、パワーカットのタイミングをミスりながら380で離脱。後席の気配が無いなと思ったら、そもそもソロだったことに今更気づく自分‼️一瞬前の事も忘れています😕

思えば中3の頃、ふるさと納税の体験搭乗でこの光景を見て…(省略)と思ったのも一瞬、フライトではやることがたくさんあります。ということで解禁された久郷の上空を通って田んぼの上へ行って1旋転。噂通り軽くてふわふわする感じ。いい感じの高度になったのでもう半旋転してそのあと場周へ。場周コールをいれますが、返信がありません。焦りながらもう一度無線を入れると返信がありました。(翼振ろうかと考えました)少し高度が高かったのですがベースで全部叩き落とすと決めてベースターン。ダイブで高度処理してファイナルターン。せっかく綺麗に合わせた軸線がぶれ始めたので“止まれ止まれ止まれ止まれ止まれ止まれ止まれ止まれ止まれ止まれ…”と念じるとブレはおさまりました。108ありがとう。ロングしそうなのは諦めて、いつも通りフレア。これは綺麗に決まりました。そして地滑。誰にも何にも言われず好きなだけ真っ直ぐ転がせます。まあ流石に迷惑になるのですぐ止めますが😅
グライダーやってて一番好きなのはここかも知れません。(←グライダーは空飛ぶ乗り物です。地上を走るものではありません🤬🤬🤬🤬)


                                                                                                                おわり

真面目な感想はふるさと納税の体験搭乗で初めてグライダーで飛んだ時の光景と同じ光景がこんな形で見れるとは全く思ってもいませんでした。

次は初単座を目指して頑張ろうと思います...(493乗りたいなぁ)







2023年3月13日月曜日

全国大会 ラストday  勝負の最終日!!!!!!!!!

OBOGの皆様、お世話になっております。4回生の石川です。

遅くなりましたが、全国大会最終日について報告をさせていただきます。

 

最終日、気になる若井の発行順はなんと2番目!!最終発行時間が2時間早いので他のチームより多くのフライトが期待できます!周回することができれば入賞もあり得るのでクルー達は大いに盛り上がりました。

 

10時頃に大会最終日の発行が開始されました。ゼッケン22番を背負う若井がディスカスに乗り込み空へと飛び立ちます。しかし…残念ながらフライトは7分で地上に帰ってきた後「サーマルが無いわ」と吐き捨てるように言います。

時間は1048分。2発目ひいては3発目のフライトも見込めるため、まだまだ入賞の希望は残されております。

 

時刻もお昼に差し掛かるかという頃になると前日から引き続いて大工の教官方が応援に駆けつけてくださいました。さらに若井含め我々4回生が1回生の時の4回生(ややこしいですね)の先輩方も応援に駆けつけてくださいました。久しぶりに会ってメンバー各々の会話がはずみます。若干落ち込みムードだった大工チームに活気が戻りました。さぁ勝負をかける2発目のフライトです!!!

 

6分で戻ってきました。空は沈下ばかりでした。

時に私たちを暖かく受け入れてくれる空も今度ばかりは微笑んではくれませんでした。

さっさと場周に入って3発目に期待しようという作戦です。次に発行することができるかはわかりませんが、かすかな希望に期待をかけてチーム一丸となって機体を押します。

 

時刻は15時になり発行終了の時間が迫ります。リトカーが発行地点に来れば発行できる順番まで回ってきました!!

しかし…残念ながら到着直前に機体の2機同時進入が! 若井の発行3発目は発行キャンセルとなってしまいました…。

 

これにて長かった6日間の全国大会が終了!!



気になる若井の結果はというと…

個人成績30人中第9位という絶妙な結果に笑

 

とお思いの方もいるのではないですか!?!?実際には競合並み居る関東勢やチームで参加している他大学の中で1桁代というのは素晴らしい結果と言えるでしょう!

さらに!大会中に減点が無く最も得点の高い選手に贈られるフェアプレー賞を頂きました!初日の練習フライトで取ってしまった減点がよほど堪えたのでしょうか笑

 


出発前はどんな結果になるのか不安な今大会でしたが、いざ終わってみると結果も出すことができ達成感のある大会となりました。

これから後輩たちも出場することになるはずですから次の世代に全国大会のノウハウや楽しさを伝えていこうと思いました。

出場選手たちの記念写真も非常に良い出来上がりとなっております!





 

これにて全国大会最終日の報告を締めさせていただきたいと思います。

ここまでお読みいただきありがとうございました。


PS 石川が帰る途中のSAで個人的に買ったレトロかわいいコップを見てほしいので共有します。